Scintillation properties of cerium-doped gadolinium silicate with γ-rays from 137Cs, S. Makino and H. Yokota
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research
A 548(2005) 446-454
高エネルギー偏極光子ビームを用いたクォーク核分光(LEPS experiment at SPring-8)
兵庫県西部の播磨科学公園都市にある(財)高輝度光科学研究センター放射光研究所にあるSPring-8の蓄積リング内を回っているエネルギー8GeVの電子にレーザー光を当て、逆コンプトン散乱によって高エネルギーの偏極光子ビーム(最高エネルギー2GeV)をつくった。このビームを各種ターゲットに当てて起こった反応について調べる実験を始めている。この実験によって、原子核や陽子の内部構造を研究する。
(京都大学大学院理学研究科物理学第二教室素粒子物性研究室在籍時代) 高エネルギー偏極陽子ビームを用いた陽子の内部構造の研究(E704 experiment at FNAL)
アメリカ合衆国イリノイ州にあるフェルミ国立加速器研究所(Fermi National Accelerator Laboratory)にあるTEVATRONからの800GeVの陽子ビームをベリリウムターゲットに当ててΛ粒子を生成し、Λ粒子の陽子とπ中間子への崩壊過程(弱い相互作用による)で生じる陽子が偏極していることを用いて、偏極陽子ビーム(エネルギー200GeV)をつくった。この偏極陽子ビームを液体水素ターゲットや偏極陽子ターゲットに当てて反応を起こし、生成された粒子の種類やエネルギー・運動量を測定して陽子の内部構造(クォークやグルーオンの偏極度など)を研究した。特に、グルーオンの偏極度のデータは世界初のものである(博士の学位論文)。