腎臓内科学講座

教室紹介

和歌山県立医科大学の腎臓内科?血液浄化センターは、当時、泌尿器科学の助教授であった阿部富弥名誉教授によって創設されました。腎センター準備室という名称でスタートし、腎センターへ昇格後に血液浄化センターとなり、現在の腎臓内科?血液浄化センターへと変遷し、現在に至っています。

当初は名称通り人工透析を活動の主体とする組織でしたが、次第に血液透析中心の人工透析療法から、血漿交換?血液吸着療法?持続的血液濾過療法などにも積極的に関与するようになりました。その後、内科の一部門の色彩が増すにつれ、腎臓内科領域の診療と教育?研究も発展し、現在では、蛋白尿や血尿の精査、ネフローゼ症候群や急速進行性糸球体腎炎などの経皮的腎生検に代表される糸球体腎炎の診療から透析療法の開始、急性腎不全(急性腎障害)や慢性腎不全(慢性腎臓病=CKD)の治療をはじめ、腎性貧血や腎性骨症や心臓病?シャントトラブルなどの透析合併症の対策まで対応しています。更には血液透析療法?腹膜透析療法?腎臓移植も行っており、文字通り腎臓病のAからZまで対応できる施設に発展しています。また、糖尿病性腎症や高血圧症に加えてループス腎炎を中心とした全身性エリテマトーデスなどの膠原病診療も行っており、2009年4月からはリウマチ?膠原病外来を開設し、診療を開始しました。

当科の現状は、教室員も増加に転じ、入院患者様?外来患者様?他科との連携を取る共観患者様のいずれも増加しています。また、新宮市立医療センター、社会保険紀南病院、国保日高総合病院、済生会和歌山病院などを中心に、地域医療にも力をいれています。

内科領域が専門分化する時代の流れに逆行するかのように、対応分野を人工透析から大きく発展、広げて参りました。現在では狭義の腎疾患診療のみでなく、広い意味での腎疾患治療に対応し、輸液療法や水電解質代謝異常?酸塩基平衡異常への対処も行い、最先端医療である生物学的製剤である抗体療法等も積極的に取り入れ総合的に内科診療行う部門となっています。

研究内容

  1. 腎疾患の発症?進展機序の研究
    The investigation of the onset and development mechanism in renal disease.
  2. 進行性腎障害の予知とその検出法の検討
    The study of early examination system in chronic kidney disease (CKD)
  3. リン負荷による血管ならびに循環器系障害の発症機序の検討
    The study of mechanism of harmful effect of phosphate on cardiovascular system.
  4. 生体内リンセンサーの探索
    The search work of phosphate sensor in mammals.
  5. 副甲状腺細胞におけるPTH分泌合成の制御
    The consideration of control mechanism on synthesis and secretion of parathyroid hormone in parathyroid cell.
  6. 血管石灰化の病態と治療法の検討
    The study of pathophysiology and therapeutic modality in vascular calcification.
  7. 次世代血液浄化療法の技術開発:全自動化の追求
    The study of technology development of next generation blood purification method with completely automation system.
  8. 腎性貧血における多施設共同研究:エリスロポエチン受容体刺激因子と治療効果並びに赤血球サイズの規定因子の検討
    The examination of affecting factors on red blood cell size in renal anemia
  9. メタボリックシンドロームにおける腎障害の発症機序と治療法の検討
    The study of the onset mechanism and treatment for renal insufficiency in a metabolic syndrome.
  10. 透析導入患者における多施設共同研究:透析導入基準ガイドライン策定の試み
    Multicenter study in START (Study Group for Assessing Initiation of Renal Replacement Therapy)
  11. 血管炎としての急速進行性糸球体腎炎の臨床的検討:
    Clinical study of Rapidly Progressive Glomerular Nephritis as the Systemic Vasculitis.

スタッフ紹介(2024年4月現在)

役職 氏名 専門分野 学会認定
教授 荒木 信一 腎臓内科学
糖尿病内科学
血液浄化医学
日本内科学会認定内科医
日本内科学会総合内科専門医?指導医
日本糖尿病学会認定専門医?指導医
日本腎臓学会認定専門医?指導医
日本透析医学会認定専門医?指導医
日本医師会認定産業医
講師 山本 脩人 腎臓内科学
血液浄化医学
日本内科学会認定内科医
日本内科学会総合内科専門医
日本腎臓学会認定専門医?指導医
日本透析医学会認定専門医?指導医?VA血管内治療認定医
日本アフェレシス学会認定血漿交換療法専門医
多発性嚢胞腎協会PKD認定医
日本透析アクセス医学会VA血管内治療認定医
日本腎代替療法医療専門職推進協会認定腎代替療法専門指導士
日本腹膜透析医学会認定医                
助教 中島 悠里 腎臓内科学
血液浄化医学
日本内科学会認定内科医
日本内科学会総合内科専門医
日本腎臓学会認定専門医?指導医
日本透析医学会認定専門医?指導医
JMECCインストラクター
多発性嚢胞腎協会PKD認定医
日本腎代替療法医療専門職推進協会認定腎代替療法専門指導士
助教 田中 佑典 腎臓内科学
血液浄化医学
日本内科学会認定内科医
日本内科学会総合内科専門医
日本腎臓学会認定専門医?指導医
日本透析医学会認定専門医?指導医?VA血管内治療認定医
助教 山野 由紀子 腎臓内科学
血液浄化医学
日本内科学会認定内科医
日本内科学会総合内科専門医
日本腎臓学会認定専門医
日本透析医学会認定専門医?VA血管内治療認定医
多発性嚢胞腎協会PKD認定医
日本急性血液浄化学会認定指導者
日本腎代替療法医療専門職推進協会認定腎代替療法専門指導士
助教 髙塚 泰輔 腎臓内科学
血液浄化医学
日本内科学会認定内科医
日本腎臓学会認定専門医
日本透析医学会認定専門医
多発性嚢胞腎協会PKD認定医
日本腎代替療法医療専門職推進協会認定腎代替療法専門指導士
学内助教 國本 悟子 腎臓内科学
血液浄化医学
日本内科学会認定内科医
学内助教
大学院生  
北 浩光 腎臓内科学
血液浄化医学
 
学内助教
大学院生
大澤 恒介 腎臓内科学
血液浄化医学
日本専門医機構認定内科専門医
日本腎臓学会認定専門医
学内助教 松本 直也  腎臓内科学
血液浄化医学
日本専門医機構認定内科専門医
日本腎臓学会認定専門医                       
学内助教 鍛冶川 順葉 腎臓内科学
血液浄化医学
 
学内助教 佐伯 晴子 腎臓内科学
血液浄化医学
 
学内助教 根本 菜月 腎臓内科学
血液浄化医学
 
学内助教 成山 彩花 腎臓内科学
血液浄化医学
 
非常勤医師
博士研究員
岡本 昌典 腎臓内科学
血液浄化医学
日本泌尿器科学会専門医
日本腎臓学会認定専門医?指導医
日本透析医学会認定専門医?指導医
日本臨床腎移植学会腎移植専門医
地域医療枠
医師
北 綾子 腎臓内科学
血液浄化医学
日本専門医機構認定内科専門医
地域医療枠
医師
東 丈 腎臓内科学
血液浄化医学
 
自治医科大学枠医師 額田 洋平 腎臓内科学
血液浄化医学
 

 

関連情報

 

※上記のページは腎臓内科学講座の責任において作成されています。

このページの先頭に戻る